2012年の英国の大イベント、ロンドンオリンピックが8月12日に閉幕しました。始まる前は、準備期間が長かったせいか、まだかまだか、と少し待ちくたびれてしまう感じがありましたが、いざ、始まってみると、本当にあっという間の17日間であったという印象です。

オリンピックが始まる前は、たくさんの撮影・取材についての問い合わせがありました。多くは、オリンピックの準備で賑わうロンドンの街並や様子を紹介したいというものです。しかしながら、その頃にロンドンにいらした方なら分かると思うのですが、想像以上にあまり盛り上がっていなかったのです。人々の感情は別としても、街の様子は通常の時とほとんど変わりませんでした。唯一、オリンピックらしいものと言えば、ロンドンの中心地のトラファルガー・スクエアに設置されたカウント・ダウンのための時計のオブジェくらい。オリンピックに賑わう街を撮影したいというリクエストがあっても、どうしたものかと頭を悩ませながら、「実は、あまり盛り上がっている雰囲気はないんです。。。」と正直に答えるしかありませんでした。

しかし、オリンピックが実際に始まると、さすがに街の様子は一変したように思います。街頭には、たくさんのオリンピックの旗が飾られ、オリンピック関連の広告の露出が増加しました。また、主要駅などを中心に、数多くのオリンピック公式ガイドの方々が現れて、道行く人々に案内をして、オリンピック雰囲気を高めていました。テレビをはじめマスコミもオリンピックを多く取り上げるようになり、ロンドンはオリンピック一色になったように感じました。

私の方は、個人的には、幸か不幸か、大会期間中のオリンピック自体の撮影・取材の仕事はありませんでした。そのため、オリンピック観戦をじっくりと楽しむことができたと思います。とは言っても、テレビやインターネットでばかりですが。。。当たり前なのですが、イギリスにいると日本人選手はほとんどテレビには映りません。イギリス選手やイギリスで人気のある種目が中心になります。特にセイリングや乗馬の放送が多かったのが印象的です。

もちろん、せっかくなので実際に会場へ出向き、何かの競技を観たり、大会の雰囲気を肌で感じたいと思っていました。とりわけ、オリンピック・スタジアムのあるメイン会場には必ず行きたいと思っていました。しかし、チケットが取れないのです!(怒) 結局、チケットについては、競技の種類を問わず、何度も購入を試みたのですが、残念ながら一枚も入手することはできず、オリンピック会場を体感するという思いは悔しくも崩れ去ったのです。何とかなるのではと考えていたのですが、考えが甘かったようです。。。(涙)

ロンドンに住んでいるのに、実際に何も観戦できなかったのでは、少し寂し過ぎます。なので、最終日は、チケットの必要ないマラソンの街頭応援に参加することにしました。早起きした甲斐もあって、ばっちりと男子マラソンを最前列で観戦することができました! 観戦自体はもちろんですが、待っている合間に周りの人たちとおしゃべりをするのがとても楽しかったです。みんなオリンピックを楽しもうという方たちですので、とても陽気でした。少しの間でしたが、オリンピックの雰囲気を味わえた気がしました。
これで、オリンピックを観戦したと胸を張って言うことができると思っているのですが、どうでしょう? 実は、日本にいる知人からは、私がテレビ放送に映ったとの連絡をもらいました。

8月29日からは、パラリンピックが開幕します。ある情報によると、まだこれから追加のチケットを売り出す予定があるそうです。オリンピックのリベンジを果たすがごとく、今度こそはメイン会場に入ってみたいと思い、チケットの購入を試みたいと思います。うまくいけばですが、次回にその様子をお伝えできればと思っています。


オリンピック期間中にリージェント・ストリートに飾られた世界国旗。


街のいたるところに設置されたオリンピックの旗は、縦型が印象的。イギリス人は、大の旗好き。


ロンドン五輪のマスコットが様々な場所に出現。


ボルトが映った広告。彼はイギリスでも大人気。


オリンピックのガイドさん。みんな笑顔で親切。


マラソン風景。セント・ポール大聖堂の前で。