- 2012.07.08
株式会社ライトアップ横川哲哉
プロとアマチュアの使用カメラが同じになりつつある現在、
量販店で機材を購入するプロも少なくない。
一方、ライトアップに撮影のトータルサポートを依頼する人も増えているという。
その魅力、メリットは何なのか。取締役営業部長の横川哲哉さんに聞いた。
ライトアップの事業内容から教えてください。
撮影機材関連の販売と機材レンタルとレンタルスタジオが中心です。ロケアシやオペレーターの派遣、修理、メンテナンスも請け負っています。
私の知り合いにもいるのですが、地方で写真関連の学校を卒業して、東京で撮影の仕事をされている方は「機材レンタル」は知っていただいているんですね。ただ知ってはいても、敷居が高くて「借りられないだろう」って、思われている方がけっこういらっしゃいます。その敷居をどこまで下げられるのか。弊社にも契約上のラインはあるのですが、それを今、検討しているところです。
プロとして撮影の仕事をしている方が顧客の中心ですよね。
そうです。プロのフォトグラファーやムービーキャメラマンが使用する機材を扱っています。レンタルスタジオの方から、個人のご紹介を受けることも多々ありますが、レンタル業だけで言えば、むしろスタジオや制作プロダクション等の法人への貸し出しの方が多いですね。
またスタジオや制作会社を卒業(退社)された個人の方が会員になって、引き続き弊社をご利用頂くケースも増えています。いきなり個人で来られる場合でも、誰かしらのつながり、または会員の方からのご紹介がほとんどですね。
カメラやレンズ、照明機材は高額商品ですから、貸し出す側にとっては信用できる企業や個人でないと、なかなか取引きが難しいですよね。
最近は弊社のWebサイトを見られて、地方または海外在住の方が、メールや電話だけでレンタルの依頼をされる方もいらっしゃるのですが、「一定の条件をクリアして会員になって頂く」、というシステムがあるので、いきなりは難しいですね。逆に来社頂いて、顔を見てお話させて頂ければ、挙動不審な人はわかりますから(笑)。ご紹介であれば、スムーズにお取り引きできます。
- 左)ライトアップ系列のリュウスタジオ外観。 右)Aスタジオ。
フィルム時代と違い、デジタル一眼レフカメラはプロもアマチュアも似たような機種を使っています。量販店で購入するプロも多いと思いますが、ライトアップを利用するメリットを教えて下さい。
これは創業当時からのポリシーでもあるのですが、弊社を利用してくださったお客様に関しては、撮影の全ての領域において、困ったことがあればサポートさせて頂きたい、と思っています。
例えばですが、弊社で購入頂いたカメラが、万が一撮影現場で調子が悪くなってしまった場合、弊社の場合はレンタル業もありますので、まったく同じ機種というわけにはいかないかも知れませんが、まずはそのお仕事をスムーズに代替機等でお仕事を完了して頂き、ご満足頂けるサービスを可能な限り提供して行きたいと考えています。
仕事で撮影しているプロには安心ですよね。
購入のお客様には、メーカー説明とは別によりお客様サイドに立った、撮影を中心としたワークフローの中でのソフト面に関しても、サポートさせて頂きます。
カメラや照明機材は高い買い物なので「購入前にテストしたい」というお客様もいらっしゃいます。極端な話、量販店では「買うか買わないか」という二択だけですが、レギュラーでお取り引きさせて頂いているお客様でしたら、ライバル機種と比較テストをしてから購入できるので、それも安心感に繋がっている点ではないでしょうか。
目に見えない安心材料と言いますか、付加価値と言いますか(笑)、それを知って頂いている方であれば、量販店の値段より多少高くても、バリューを感じて頂けるはずです。
「ご購入後の安心」を一番にお客様にお売りしていると思っています。
機材のデリバリーもしてもらえるのですか。
可能な範囲で(笑)。
頼まれたことに関して、よくも悪くも「断らない」っていう姿勢ですよね。お客様とのお約束は100%守りますよ。ただ、そのようなサービスが当たり前のようになってきて、早朝の搬入だとか、深夜の返却だったりとか...、なかなか難しいこともあります。お客様とのお互いの信頼関係ですね。ただ、この「断らない姿勢」って言うのは、社員全員が入社した時からDNAに植え付けられています(笑)。現状は90%以上、デリバリーを希望されるお客様なので、スタッフが一杯一杯になっています(笑)。どうしても時間的に無理な場合は、大変申し訳ないのですが、来社頂くようお願いしています。
- リュウスタジオのロビー。
常時、仕事で撮影機材を使うプロにとっては、会員になることでメリットが得られますね。
そうですね....。
次々に発売されるデジタル一眼レフカメラの最新情報、レンズとの相性や、ファームウェアのアップデート、中判デジタルバックとボディの相性、ソフトウェア、ファイルムービーカメラ、今でしたらCanon C300やRED EPICの情報等...。機材を買う、借りるという間に私たちが介在することで、プロの目から見た厳しい撮影に関する情報交換をさせて頂き、メーカーサイドに取っては厳しい情報でも速やかに伝え改善して頂き、それがお客様とメーカーのメリットになるものと信じています。ただ、メーカーサイドから見たら煙たい存在かもしれませんが(笑)。
ここ西麻布、東雲、町田で、サロン的に集まれるスペースが更に持てれば、さらに情報も集まりますし、皆さんにくつろいで頂けますからね。それが理想であり、目標です。
問合せだけでもOKですか?
実際にお問い合わせは多いです。カメラ、照明機材まわりだけではなく、Photoshopの使い方やカラーマネジメント、Macの話まで。最近はフォトグラファーの方でも、ムービーの仕事を依頼されるケースが増えていますよね。こちらでムービー用機材の扱い方をレクチャーする事もたまにあります。
その努力が100%実るかどうかわかりませんが(笑)、その結果、今のライトアップが存在しているものと、常々感謝しています。
東雲の「リュウスタジオ」、ドーム型ホリゾントの「スタジオパドック」等、系列のスタジオもありますね。
リュウスタジオは白ホリが2面、フローリングが1面のレンタルスタジオです。他のレンタルスタジオ同様に、撮影だけでなく、そこにない機材のレンタルに関しては、迅速かつスムーズに対応できます。撮影と機材レンタルのセットではコストパフォーマンスも高くなると思います。
スタジオパドックについては、都内唯一のドームスタジオということで、乗用車やバスなどの大型車両の撮影をカバーできるキャパがありますし、熟練した照明技師もおりますので、車、バイク、車両だけでなく、ドームでの撮影が未体験のお客様でも安心して、今までにないライティングをご体験頂き更なる写真・映像制作の創造の世界を広げて頂きたいと思っております。
- 左)スタジオパドック外観。 右)パドック内。大型車両も撮影可能。
「今後の展開について」お願いします。
最初の話に戻りますが、弊社は会員の方からの紹介→紹介で成り立っている会社です。これまで同様、一つ一つの案件を大切にしていきたいです。お陰様さまで販売、レンタル、ロケアシ等、撮影サポートに関しての認知度は向上してきているなか、最近は制作サポートに関しても問合せを受ける事例が増えてきました。「断らない」というポリシーのもと(笑)、制作サポートに関しても様々な対応ができると思いますので、何でもまず相談して頂きたいですね。「困った時のライトアップ」が合い言葉ですから....。
横川哲哉 株式会社ライトアップ
1973年生まれ。2005年3月入社。
現在に至る。
LIGHT UP
http://www.light-up.ne.jp/
リュウスタジオ
http://www.ryust.com/
スタジオパドック
http://www.light-up.ne.jp/new_html/Japanese/service/paddock.html
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