新津保建秀 個展「\風景+」がヒルサイドフォーラムで開催される。

「写真には、写らないものが多い。
風景の本質は、この「写らないもの」にあるのではないか。
ある場に身を置いた時に感じる、人々の無意識の営みや、そのかすかな痕跡、漂う音や気配、時間の幾重もの層、それらを巡る言葉の連鎖から、あるいは、いまや第二の自然環境のようにも思える膨大な情報の流動の中から、立ち現れてくる「風景」がある。
この展覧会は、2002年以降に取り組んでできたラップトップとネットワーク上での図像や情報を対象にした作業をベースとした、『\風景』(角川書店、2012)という写真集が軸になっている。

その作業の起点は、2001年の暮れから2003年の春にかけて住んでいた杉並区のある街での、善福寺川の蛇行した流れと方南通りに挟まれた住宅地の中を縫う複雑な路地の境界と、その場を巡る目に見えない言葉の連鎖に興味を持って始めた習作と、写真を始める前に行っていた音と映像でのフィールドレコーディングだ。

これらの制作過程で感じ続けていたのは、「自然」や「情報」といった、始まりも終わりもないものをフレーミングすることへの戸惑いと興味であり、それらがさまざまな人や場との出会いを経て1冊に着地したように思う」。(新津保氏)


●関連イベント
トーク&プレゼンテーション
「風景を記述する試み」
12月19日 19:30-21:30 (開場19:00)
出演:ドミニク・チェン(株)ディヴィジュアル共同創業者
   岩渕貞哉(「美術手帖」編集長)
   新津保建秀
司会:四方幸子
会場:ヒルサイドフォーラム(定員70名)
主催:クラブヒルサイド
会費:一般 2,500円 ※ドリンク付
   クラブヒルサイド会員・学生 1,500円 ※ドリンク付

主催:新津保 建秀 個展「\風景+」実行委員会
協賛:GRAPH、TCK、フレームマン、 マックスレイ、
代官山スタジオ、KiKi inc.
協力:池上高志、井上伸一郎、ヒルサイドテラス
機材協力:ソニー
キュレーター:四方幸子
制作アシスタント:塚田有那
プログラミング:岡瑞起、橋本康弘
会場デザイン:有山宙 (assistant)
グラフィック:田中良治 (Semitransparent Design)
デジタルオペレーション:羽立孝 (uto)

展示会風景

展示会情報

ヒルサイドフォーラム
http://www.hillsideterrace.com/index2.html

ギャラリー名
ヒルサイドフォーラム(渋谷区猿楽町18-5 代官山ヒルサイドテラスF棟)
住所
東京都渋谷区猿楽町29-18
開館時間
11:00-19:00
年末年始(12月28日-1月7日)休
アクセス
東急東横線 代官山 徒歩3分
東急東横線・地下鉄メトロ日比谷線 中目黒駅 徒歩7分