国内のアート写真専門ギャラリー、ディーラーが集まって2010年に設立されたジャパン・フォトグラフィー・アート・ディーラーズ・ソサイエティー（JPADS）が、アーティストを目指す若手、新人写真家約15人による「The Emerging Photography Artist 2013」を開催する。

現在、アマチュアやプロの写真家の中には多くのアーティスト志望者がいるが、新人がデビューするにはまず商業ギャラリー・ディーラーに認められることが必要。
しかし欧米と比べて、日本にはアート写真専門業者が少なく、また市場規模が小さいのが実情で、どの専門業者も知名度の低い写真家の個展開催には消極的だ。

本グループ展は、そのような状況の中で創作活動を続けている若手、新人をアート写真市場に紹介するために企画された。2012年に開催された第1回展示はアート写真を取り扱うディーラー、ギャラリスト、写真関係の教育機関の専門家、写真指導者などが、将来が有望と考える写真家16名を推薦して行なわれ、多くの写真家の作品が将来性に注目するコレクターらにより購入された。また参加者の作品、プロフィール、アーティスト・ステーツメントを掲載した限定写真展カタログは完売したという。

2013年の第2回展の参加写真家には、一人約2メートルの展示スペースが提供され、2点から6点程度を展示。全部で約50～80作品を予定している。
前回同様のカタログを制作するとともに、すべての作品は推薦者の責任のもとに客観的な価格が付けられ販売される。

●2013年度の写真家推薦 学校関係者、ギャラリー・ディーラー （予定）
圓井義典（東京工芸大学芸術学部）、吉田成（東京工芸大学芸術学部）、田中仁（京都造形芸術大学）、百瀬俊哉（九州産業大学芸術学部）、 高橋則英（日本大学芸術学部）、西垣仁美（日本大学芸術学部）、北山由紀雄（岡山県立大学）、松本路子（写真家）、山崎信（フォトクラシック）、福川芳郎（ブリッツ・ギャラリー）
齋藤俊介(キュレーター)、マーク・ピアソン（禪フォトギャラリー） （敬称略、順不同）

●展示予定写真家
菅泉亜沙子、三善千裕、嘉茂将幸、御代 歩、加藤雄也、内山芳晴、杉村知美、井上麻由美、石橋英之、佐々木謙介、薄井一議、遠藤弘道
公募枠：高木直之、大門美奈、米田望