島田悠吾写真展「NYC/Yellow-Blue」が、新宿ニコンサロンで開催される。
現在、レタッチャーとして活動している島田さん。以前勤めていた会社を解雇され、職を失ったままNYヘ。
本展は、憔悴しながらアメリカへ渡った2010年に撮影したものと、2012年〜2013年にかけて再訪した際に撮影した写真で構成される。同じ土地を訪ねても、その時の感情で写真のトーンや視点が変わる。それを鑑賞したい。

2013年7月20日 (土) 13:00~14:00で、ギャラリートークも開催される予定。

 
ステートメント
ニューヨークという街は、数年で劇的な変化を見せる街ではない。少なくとも表面上はそうだ。
2010年、作者は会社を解雇され、現実逃避するように飛行機に乗った。職も収入もなくなったが、全てを忘れるように歩き、写真を撮り続けた。中心から離れたひと気の無い場所、路地裏や工場地帯、人を避けるように、人を避けるように。
やはり忘れるなんて出来ないのだ。帰国は近づき、日本での生活が待っている。見返した写真には、誰もがイメージする華やかな街は、写っていなかった。
先の見えない心は、砂煙に霞んだ空のようだ。
わずか1週間の、逃避の旅は終わった。
それから2年が経った。以前からは想像もつかないくらい、忙しい日々を送る。そんなある日、写真学校で世話になった先生に、久々に会う機会があった。先生は「写真は撮っているか?」「写真を見せろ」と言う。最近は忙しく、写真を撮れていないことを伝えた上で、「古いものなら」とニューヨークを見てもらう約束をした。
ずっとハードディスクに眠っていた写真と向き合う。真逆の環境、心情に身を置く今、それらは何故か力強く、愛しく思えた。誰にも見せなかったことを悔いるほどに。
2012年から13年、年末から年始にかけて、再びニューヨークの街を歩く。変らない街並みがそこにあった。あの頃と違う自分が、過去の為に今を写す。1月の冷たい風と、時折見える青空、冷静な眼差しを持って。


島田 悠吾(シマダ ユウゴ)
1983年京都府生まれ。2005年日本写真芸術専門学校卒業。06年株式会社光洋カラー社(現株式会社ピク光洋)入社。08年FIGHT CLUB Co, LTD 入社。10年フリーランスとして活動を始める。11年super sonic(http://www.super-sonic.jp)に参加。

展示会風景

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ギャラリー名
新宿ニコンサロン
住所
東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー28階
開館時間
10:30~18:30
アクセス
新宿駅A17出口(JR、京王線、小田急線、東京メトロ丸ノ内線、都営地下鉄新宿線)徒歩3分
都庁前駅N5出口(都営地下鉄大江戸線)徒歩5分
新宿西口駅D4出口(都営地下鉄大江戸線)徒歩6分
西武新宿駅(西武新宿線)徒歩7分