東京・品川の原美術館にて、フランスの女性現代美術作家、ソフィ カルの個展「最後のとき/最初のとき」が開催されている。

ソフィ カルは、世界中から注目されるフランスの女性現代美術作家。
本展は、突然視力を失った人々を取材し、写真とテキストで綴った「最後に見たもの」(2010年)と、生まれて初めて海を見る人々の表情をとらえた映像作品「海を見る」(2011年)の2作で構成される。

さらに生まれつき目の見えない人々に、美のイメージとは何か、と問いかける旧作「盲目の人々」(1986年)より1点を加え、「美とは何か」「見ることとはどういうことか」を、波の音と共に問いかける。
※本展出展の「盲目の人」は、杉本博司の「海景」を組み合わせた特別版(1999年)。


ソフィ カル
1953年、パリ生まれ。
10代の終わりから7 年もの間放浪生活を送り、26歳でパリに戻る。
その頃より制作を始め、1980 年より展覧会へ出品。以後、ロンドンのテート ギャラリー(1998 年)やパリのポンピドゥーセンター(2003年)での個展の他、各国の主要美術館にて個展を開催。第52回ヴェネチアビエンナーレ(2007年)に参加するなど、フランスを代表するアーティストの一人。日本では、原美術館にて開催された「限局性激痛」(1999年)や豊田市美術館(2003年)での個展開催の他、「脱走する写真―11 の新しい表現」(1990 年、水戸芸術館現代美術ギャラリー)、「移行するイメージ:1980 年代の映像表現」(1990 年、京都国立近代美術館、東京国立近代美術館)などのグループ展にて紹介。
 
 
追加情報
■バスツアー「ソフィ カルとハラ ミュージアム アーク」(予約制)
別館ハラ ミュージアム アーク(群馬県渋川市)では、「紡がれた言葉―ソフィ カルとミランダ ジュライ/原美術館コレクション展」を開催。ソフィ カルの作品を巡るバスツアーを実施。ツアー当日は両館の展示を鑑賞できる。
開催日:4月20日(土)/ 5月18日(土)/ 6月15日(土) 計3回
*9:30原美術館出発 (原美術館展示鑑賞時間8:30-9:20) → 19:00新宿解散(予定)
参加費:一般6,500円、原美術館メンバーおよびご同伴者2名まで5,500円
*原美術館、ハラ ミュージアム アーク入館料、伊香保グリーン牧場入場料を含む。
申込方法:Eメールにて申し込み。
*表題に[バスツアー申込]、本文に名前、参加希望日、参加人数、連絡先電話番号を明記し、info@haramuseum.or.jpまで。

■近藤幸夫氏による講演会(予約制)
ソフィ カルの活動を初期の頃より研究されている慶應義塾大学の近藤幸夫氏の講演会。
開催日:5月12日(日)15:00-16:30
講師:近藤幸夫 氏(美術評論家/慶應義塾大学理工学部准教授)
会場:原美術館 ザ・ホール
参加費:1,000円(別途、入館料が必要です)
申込方法:Eメールにて申し込み。
*表題に[近藤幸夫講演]、本文に名前、参加人数、連絡先電話番号を明記し、info@haramuseum.or.jp まで。
  

展示会風景


「最後に見たもの」(部分) 2010 年、カラー写真 ©ADAGP, Paris 2013 Courtesy Galerie Perrotin, Hong Kong & Paris - Gallery Koyanagi, Tokyo


「海を見る」(部分) 2011 年、ヴィデオインスタレーション ©ADAGP, Paris 2013 Courtesy Galerie Perrotin, Hong Kong & Paris - Gallery Koyanagi, Tokyo


「海を見る」(部分) 2011 年、ヴィデオインスタレーション ©ADAGP, Paris 2013 Courtesy Galerie Perrotin, Hong Kong & Paris - Gallery Koyanagi, Tokyo
 

ギャラリー名
原美術館
住所
東京都品川区北品川4-7-25
開館時間
11:00〜17:00(水曜は20:00まで/入館は閉館時刻の30分前まで)
休館日:月曜日(4月29日、5月6日は開館)、4月30日、5月7日
入館料:一般1,000円、大高生700円、小中生500円
アクセス
JR「品川駅」高輪口より徒歩15分/タクシー5分/都営バス「反96」系統「御殿山」停留所下車、徒歩3分。