ギャラリー916で、アーネスト・サトウ写真展「Light and Shadow」が開催される。

1927年東京生まれのアーネスト・サトウさんは、日本人の父とアメリカ人の母をもち、早稲田大学法学部卒業後、1951年に渡米。オクラホマ州立大学に進学、音楽学・音楽史を専攻。その後ニューヨークに移住し、コロンビア大学に転学、美術史を専攻する。

1956年三菱銀行ニューヨーク支店に就職。お金を貯めてライカ2台、レンズ4本を購入。メキシコに写真を撮りに行き、そこからアーネスト・サトウの写真人生がスタートする。

翌年には仕事を辞めて、独学で写真を学び始める。アメリカでフォト・ジャーナリストとして「ライフ」「ニューヨーク・タイムズ」「ナショナル・ジオグラフィック」誌等で活躍し、「ナショナル・ジオグラフィック」誌では、フルシチョフ、ネールなどの各国首脳のポートレイトを撮影し、「ライフ」誌では、フランス文学者アンドレ・モーロアを密着取材している。

1968年より京都市立美術大学（現 京都市立芸術大学）で写真実技及び写真史を教えながら、写真だけに留まらず、「アメリカ美術史」「絵画と写真映像」といった講義を始め、その情熱の大半を教育者として生きることに注いだという。

本展は、サトウさんが写真を始めて間もない1955年〜1976年頃までの約20年間に絞って、ニューヨーク時代を中心に展示される予定。